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kunbaka

2018年9月28日

小笠原 文

〜ケーヴァラ・クンバカ〜 呼吸の境目は、2極の境目?

呼吸についてのお話ですが、
今回の注目すべき点は〈境目〉です。

呼吸とはもちろん、〈吸う〉〈吐く〉のふたつを繰り返していますが
もうひとつ、
〈入れ替わる瞬間〉にどれほどの意識を向けているでしょうか。

呼吸に限らず、この世界はさまざまな2極に分かれています。
陰と陽、過去と未来、生と死など。
どれもが相反するものですが、
その境目がどこで切り替わっているのか、考えたことはありますか?

 

 

呼吸が入れ替わる瞬間

まずは吸う息。
ぜひ今一緒に読みながら実際に息を吸ってみて下さい。

体内に空気が入っていきますね。
喉や肺の中がいっぱいになりましたか?

たくさん吸ったあと、自然に息を吐いたと思います。

その間、どこで吸気と呼気が入れ替わりましたか?
突然変わったのか、それとも緩やかに変わったのか。
どんな感じがしたでしょうか。

 

できたらもう一度、今度はスーパースローモーションで試してみてください。
ミクロの世界を覗くように、呼吸の境目を探してみるのです。

 

    -どちらでもない空間-

 

こんな言葉のような瞬間がありませんでしたか?

その瞬間にはどんな世界が見えるのでしょう。

 

 

呼吸の境目に広がる創造の世界

呼吸の境目には、“真我”とつながる世界が広がっている、と言われています。

2極から解き放たれる世界です。
同時に、どちらでもあるという世界です。

現実からの解放。
平安。
そんな言葉で表現されますが、その境目では創造を起すことができる領域ともされています。

自分がどんな世界にいたいのか。
何をみて、どんな体験をし、どんな感情を抱いてみたいのか。

呼吸の境目は〈この世界を過ごす自分を創りだしているのは、誰でもない、自分自身である〉ということを憶い起こしてくれるようです。

 

 

「ケーヴァラ・クンバカ」とは

ヨガをしていると次第に呼吸の間隔は長くなり、
1分間に2回・もしくは1回ほどで十分になることがあります。
その間、呼吸の境目の時間も長くなり、現実ではない空間にいってしまうような意識の変化が訪れます。

呼吸をコントロールするプラーナヤーマの、“4つ目のタイプ”と言われている
「ケーヴァラ・クンバカ」か、もしくはそれに近い状態です。

 

ケーヴァラ・クンバカ」とは、
吸気と呼気の間にある “保息” が自動的に起こること
のことを言います。

 

吸うでもなく、吐くでもなく、その間を保っていることです。

意図的ではなく自然にその状態になるので、息苦しさは全くありません。
それどころか安らかさが保たれています。
瞑想が深まると自然に起こる状態でもあります。

 

また、サマーディの段階では何時間もその状態を続けることができるとも言われています。
呼吸という行為から解放された領域であるので、物理的なエネルギーの消費がないため、死ぬということもないようです。

ケーヴァラ・クンバカ」の状態をさらに集中し、深めていくと、サンヤマの領域へと繋がっていきます。

呼吸をこの状態にもっていくことは、身体中のプラーナも同じように平安が保たれていることになるので、とても望ましい状態であると言えるのです。

 

※呼吸法としてある“意図的に留めるクンバカ”とは異なるので同一のものではないということを理解しておいて下さい。

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肉体がある世界と、ない世界という、2極の世界に存在する私たちですが、
そこから解放される手段のひとつとなる「呼吸」。
そして、“自我”と“真我”をつなぐ「呼吸の境目」。

その空間を感じることで、

感情に何か変化があるかもしれません。
新鮮な体感があるかもしれません。
日常でおもしろいことが起こるかもしれません。

小さな隙間かもしれない、その境目に広がる果てしない世界を、是非覗いてみてください。

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小笠原 文
バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 ハタヨガに、音の波動・振動を肌で感じる新しいスタイルのシンギングボウルヨガを主に活動中。ヒーリングや医療分野でも期待されている音の効果を取り入れ、より自然治癒力を促すことを目的とする。 . 全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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