2020年5月1日
TAKA
ヨガでは呼吸を大切にしています。
呼吸が気持ちを落ち着かせるために有効だということは、
経験上何となくわかる!という方も多いのではないでしょうか?
息を吸うと交感神経が刺激されて心拍数は増し、吐いている間は副交感神経が刺激され心臓の鼓動は遅くります。
私たちは呼吸をしながら無意識のうちに、鼓動を早くしたり遅くしたりしているんですね。
心拍の変化を表す尺度が心拍変動 (HRV)です。
心拍変動は交感神経と副交感神経 という 2つの自律神経系のバランスをもっとも直接的に反映し、
良好な心拍変動(変動が大きいほど良いとされる)は、交感神経と副交感神経(例えるならアクセルとブレーキ)が
適切に機能しているということを表します。
反対に心拍変動の減少は、自律神経機能がアンバランスになり生理学的異常が生じている可能性を示します。
心拍変動は基本的な健康状態の目安になるんですね!
トラウマやPTSDについて脳科学的な研究を行うボストン大学のベッセル・ヴァン・デア・コーク教授が、
「心拍変動の改善方法」として取り組んだのがヨガの探求でした。
また、アライアント国際大学で健康心理学を研究するリチャード・ギバーツ教授は、
心拍変動を増大させることが不安やストレス関連の病気を治療することに役立つと考え、
ゆっくりとした規則正しい呼吸によって心拍変動を上げるプログラムを開発しました。
1分間に行う呼吸を5~7回の範囲に収められるとき、心拍変動の平均値は25%ほど上がるとか。
さらに専門家らによると、1日20分呼吸の練習をすることで心拍変動についてのメリットが得られるとのことです。
呼吸を整え、HRVを高めることを目的としたアプリも徐々に増えているようです。
普段は無意識のうちに繰り返している呼吸を、見える化するのも面白そうですね。
定期的に通っていたはずのヨガクラスに足を運べない状況になった今、
自分の内側を想いながら丁寧に呼吸をする時間が、心身の健康を支えてくれるかもしれません。