2016年7月28日
小笠原 文
夏の夜は、お祭りや花火大会など外に出歩く機会が多くなりますね。
自然と夜空を見上げて月の満ち欠けを楽しんだり、
星を見つけては何の星座かな、なんて考えるのもいいですよね。
星をじっと見つめていると、きらきらと瞬いて見えます。
その光の美しさに目が離せなくなる方も多いのではないでしょうか。
星の瞬きは、どうしてあんなにきれいなのか。
そんな素朴な疑問を、今回は探っていきましょう。
■なぜ星は瞬くの?
それは、『星と地球との間にある “大気の揺れ” によって光が屈折するから』です。
上空に行くとだんだん大気の密度が下がっていきます。
温度差や密度差のある大気が触れあうと、上昇気流や下降気流が入り乱れ、密度と温度が違う空気のかたまりができたり消えたりします。
星の瞬きに大きく影響するのは、上空 11 km 付近にできる大気のゆらぎ。
遠い星は小さな点のような光で地球に届き、その光が空気のかたまりにぶつかることで光が屈折を繰り返すため、きらきらと瞬いて見えるのだそうです。
水の中に光が射し込んだとき、折れ曲がるのと同じ現象です。
■星の『ゆらぎ』
自然界には『1/f ゆらぎ』というものがあります。
炎の揺らめきや川の流れる音・太陽の木漏れ日などにも存在するもので、「一定でありながらも全く同じではない継続したもの (音)」です。
『ゆらぎ』は、人々に心地よさや安らぎを与えてくれるリラクゼーション効果の高いものとして近年注目を浴びてきています。
心を落ち着かせるだけでなく、脳波もリラックスな状態のα波へと変化し、体内の機能を整える作用があるのです。
■瞬く星と、瞬かない星があります。
○恒星:瞬きます
○惑星:瞬きません
■惑星はなぜ瞬かないの?
*惑星
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の9つです。
太陽の光を反射して光ります。
惑星は地球に近いので光の面積が大きく、大気の影響が少なく済むのでそのままの光が届きやすいからだそうです。
*恒星
自ら光を出して光っている星のことです。
夜空に見える星は、ほとんど全てが恒星だと思っていいでしょう。
■星の等級
星の明るさの単位を「等級」といいます。
肉眼でもっとも明るく見える星を1等星、肉眼でやっと見える星を6等星としています。
1等星と6等星は、明るさの差がおよそ100倍だそうです。
■恒星の色の違い
星の表面温度で色が変わります。
星の色を見ることで、その星の表面温度を知ることができます。
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夏は特に体力を消耗し、暑さから身を守るため気づかないうちに神経を張りつめることも多い時期です。
日が暮れ、涼しさを感じる夜。
お出かけの際やご自宅の窓から、星空を眺めて『ゆらぎ』を感じるひとときはいかがですか?