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2023年5月10日

saya

春感じる夜の考え事。-ヨガスタジオと鏡-

 

幼い頃からバレエを習っており、スタジオ=鏡張りの部屋というイメージが、私には染み付いておりました。
自分の体を見ながら踊る、体を調整する、バランスを見る。
見てくれる人へ伝えるため、美しさの追求、
それが当たり前だと思っていました。
しかし、初めてヨガスタジオに行った時、私を待っていたのは鏡張りの部屋ではなく、気持ちのいい大きな窓に囲まれた部屋でした。
そのことが私にはとても衝撃的で、そして、感じたことのない心地よさを感じたのです。

 

ヨガといえばポーズと思う方も多いと思います。
私自身もヨガを学ぶまではポーズ、アサナだけをヨガだと思っていました。
いかに綺麗にポーズをとるか、いかに効果的に体を動かすか、
インストラクターの動きをいかに真似できるのか。
そのためには、鏡でポーズを確認することが大事だと思っていたので、ヨガスタジオもダンススタジオのように当たり前に鏡があるものだと思っていました。

もちろん、ちゃんとアサナをとることは大事です。
間違って行うと、怪我に繋がることだってあります。
ですが、正解を真似するということだけがヨガではないのだということに、時間が経つごとに、学んでいくうちに気が付きました。

ヨガをしていく中で、大切なことや気をつけることは、インストラクターがポイントを伝えてくれます。
それを聞いて、自分なりにやってみる。
無理しすぎない範囲を自分で見つけながら、身体中に神経を張り巡らせていく。
身体に意識を向けて、どう動いているのか、どうそれを自分が感じるのか、
自分の感覚、何が変わったのか。
そういった自分を感じることが大事であり、誰かのためにやるものとは違うもの。
バレエやダンスは、美しさや、相手にどう伝えるかという表現を追求していきますが、
ヨガは、美しさを誰かに見てもらうわけでも、相手に伝えるものではなく、自分に問いかけるもの。
自分がどう感じて、変わっていくのか、それを知る場所なのだ。

 

繰り返しヨガを楽しむうちに、自分の身体の感覚が敏感になっていることを感じました。
感覚を研ぎ澄ませるようになり、毎日変化する自分の体と向き合えるようになってくる。
ストレスをかかえていたり、毎日忙しく動いていたり。
そういった日々を繰り返すと、そういった自分自身を感じる感覚が鈍くなっていくと思っています。
感情、気持ちが麻痺し、何がしんどくて、何がいやなのか。
逆に、何をしていると心地よく、気持ちがいいのか、
そういった自分の体や心の声が聞こえなくなってくるのです。

ヨガスタジオには鏡がないからこそ、自分の身体に集中できる環境が整っている。
心の動き、波を感じることができる。
自分が今どう感じているのか、自分の内側に耳を澄ますことができる環境が整っているんだと思います。
日々の自分の忙しさ、活動から少し離れ、心穏やかに落ち着ける空間。
それがヨガスタジオなのだと。

だからこそ、ヨガスタジオに鏡はなくてもいいのだ。
私はそう感じています。

 

 

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saya

saya

息をして、体を動かし、伸びていく。その気持ち良さに触れたことが、ヨガを始めたきっかけです。ヨガを通して笑顔になれる日々を届けていける、そんなクラスを目指しています。毎日を少しらくに、楽しく過ごせる、そんな過ごし方も伝えていきたいと日々勉強中です。

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