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2021年6月19日

尾崎由佳

天邪鬼でもヨガしたい! 〜梅雨をしっぽり味わうときのおすすめポーズ3選〜

梅雨の時期は、低気圧が続くことで、副交感神経が優位になりやすい時期と言われます。

お天気に合わせて、身体や心はリラックスモードがデフォルトとなるようで、
日頃の疲れを雨と共に流してしまう、絶好の機会なのかもしれません。

そんなことも言っておられず、毎日自分を奮い立たせて、
頑張らなければならないこともなきにしもあらずですが・・・

せっかくの梅雨ですから、思い切り雨音と低気圧を楽しみたいとも思います。

頑張る日常・梅雨も元気に過ごそうとする自分をいったん切り離し、
開き直って雨に浸り、しっぽりしようと心に決めたときのおすすめヨガポーズ。
ぜひ、お試しください。

 

 

 アーナンダ・バラアサナ Ananda Balasana / ハッピーベイビーのポーズ

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仰向けで両手両足を軽く開げて引き込み、お尻や裏腿を伸ばす、リラックスポーズです。

個人的に、大きな器になったようだと感じています。
空から落ちてくる雨粒を、全て受け止め貯めていく、そんなイメージでゆったりと。
しばらくキープしたらゆらゆらと左右に揺れてみて、溜まった水を大地に返していくような、そんな動きもセットで楽しんでみてください。

ハッピーベイビーという名の通り、ゆりかごとなって自分を優しく揺らしているような、穏やかなひとときを。

《ポーズの手順》
1)仰向けに寝て、膝をたて、腰の反りをゆるやかにする。

2)両手両足を空へ伸ばす。膝は伸ばし切らなくて良いが、踵は押し出し、足の裏を空へ向ける。

3)両腕は床に対して垂直の位置。その手の方へ、膝を曲げながら足を近づける。

4)両手でピースをつくり、揃えた人差し指と中指を、足の親指にかける。

5)胴の幅が収まる程度に足を開き、太腿を床に近づけるように両肘・両膝を曲げる。このとき、脛が床に対して垂直であるように保つ。

6)肘は膝の内側に軽く添え、肩の力を抜く。

7)腕や肩甲骨の重さがお尻や裏腿・内腿に伝わってくるのを感じながら、しばらくキープ。

8)裏腿の伸びを十分に感じたら、左右に揺れてみたり膝を伸ばしてみたり、自由にゆらゆら、ごろごろ。

9)飽きたら、手足を解いて、シャバアサナや横向きなど、好きな姿勢に戻る。

 

アルダ・ベカアサナ Ardha Bhekasana / 半分のカエルのポーズ

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梅雨といえばカエル!という単純な思考のもと、雨を喜ぶカエルさんになってみます。

前腿を気持ちよく伸ばすこのポーズは、脚の疲れを癒すのにぴったり。
手で足の甲を抑えるようにすることで、足裏のアーチを復活させるという効果もあります。

“ベカ” は “蛙” の意味ですが、同じ蛙を表す言葉に “マンドゥカ” もあります。
個人的にカエルと聞くとガニ股の方がしっくりくるのですが、腹這いで股関節を開いてガニ股にするポーズの方をマンドゥカアサナと呼ぶようです。

《ポーズの手順》
1)腹這いで寝る。膝の間はこぶしひとつ分ほど開いておく。

2)片足を曲げ、踵をお尻に近づける。

3)曲げた足と同じ方の手を後方に回し、親指側からキャッチ。

4)足を掴んだ腕の肘を上に見せるよう肩を回し込み、手足の指先は頭の方を向かせる。手の平で足の甲を押さえ込むようにして、踵をお尻のすぐ外側の床に近づける。このとき、足首には角度を加えず、脛からの流れでまっすぐ底屈させるように気をつける。

5)反対の足の付け根が浮かないところまで押しつけたら、吸う息で胸から上を持ち上げる。足を押さえていない方の手の肘を肩の下あたりの床につき、支えにする。

6)腹部は床につけたまま、頭頂を上に引っ張るように胸椎を伸ばす。

7)深く呼吸しながら、手で足の裏を床に近づけ続け、前腿の伸びや腹部の圧迫、胸の開きを楽しむ。押さえ込む手側の肩甲骨も肋骨から剥がされていくようなイメージで、ストレッチされていることを味わう。

8)膝が疲れてきたらゆっくりと押し込む手の力をほどき、腹這いに戻る。

9)反対側も同時間行う。

 

アルダ・マツィエンドラアサナ Ardha Matsyendrasana / 半分の魚の王のポーズ

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座って捻るおなじみのポーズですが、腕の使い方にさまざまな形があります。
今回は肘を直角に曲げるかたちをご紹介したいと思います。

マツィエンドラは、魚の神様。
シヴァ神がその奥様パールヴァティに、ある孤島でヨガについて教えていた際、その話を熱心に聴いていたお魚さんです。
シヴァ神が「そんなにじっくり聴いていたのだからヨガについて理解したね?ということで、神となってヨガを広げてね!」と使命を授けたとされています。

個人的な解釈ですが、広げた手のひらを耳の側に持ってくるこの感じが、耳をそばたててお話を聞く様子に似ているなと。笑
外の雨音を聞くようなイメージで、ゆるやかなねじりをじっくりと。

ねじりを解いた後のすっきりとしたお腹や腰の感覚も、このポーズの楽しみのひとつです。

《ポーズの手順》
1)あぐらで座る。

2)外側の足を立て、もう片方の足の膝をおへその前のラインにもってくる。このとき、脛は立てた足の踵と坐骨の間に滑り込ませ、踵が反対側のお尻の横につくようにする。

3)立てた足の外くるぶしを下の足の腿の外側につけるように、両足を深く絡める。足の裏と両方の坐骨でしっかりと大地を捉える。

4)吸う息で骨盤を立てて背中を伸ばし、立てた足と反対の手を頭上に持ち上げる。

5)吐きながら、上げた腕の肘を曲げ、立てた足の膝の外に触れるように降ろす。手のひらはしっかり広げ、親指が顔の方を向いているようにする。

6)手の甲側で空気を外に押すようにしつつ、腹部から上体をねじり、手のひらと胸が同じ面をつくるようにする。このとき、結果的に手が耳のそばにあることになる。

7)反対の手はお尻のそばの床にカップハンドで軽くつける。さらに頚椎もねじるようにして、後ろを振り返る。

8)数呼吸キープ。吸う息で骨盤を起こしたり背骨を伸ばす意識、吐く息でお腹に力を入れてねじりを深めるように意識すると、心地よく身体が絞られ続ける。

9)十分にねじりを楽しんだら、吸う息のタイミングでお腹の力をゆるめ、上半身を正面に戻す。

10)反対側も同じ時間行う。

 

やまない雨はありません。
梅雨が過ぎたら、カンカン照りの夏が来ます。
その頃にはきっと、重い気持ちや身体のだるさは忘れています。
そうあるために、元気をチャージする役割としてあるのが、穏やかモードの雨の季節
頑張る気持ち、はやる気持ちを手放して、腹を据えてリラックスすることに集中を。
時の流れに身を任せて、これらのヨガポーズとともに、雨音と低気圧に前向きに浸る時をお楽しみください。

 

 

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尾崎由佳
学生時代より、インストラクター活動をスタート。保健体育分野の教員免許状を取得し、 中学・高校やダンススタジオ等で指導。 ヨガと出会い、老若男女問わず多くの人がスタジオに集う光景から、ヨガの魅力や 求心力に魅了され、ヨガ講師の道へ。 『バンデミエール・ヨガスタジオ』を設立。 日々のクラスの他、WSをシリーズ化して企画・実施。オリジナルヨガメソッド「バンデヨガ」のインストラクター養成講座も開発し、哲学やウィメンズヘルスヨガの専門講師として、後進の育成にも力を注ぐ。 ダンスを通じて培った身体感覚と理論をヨガへと活かし、心地よいフローメイクやインストラクションを研究する。

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