ダウンドックやプランクポーズなど、ヨガでは手首への負担がかかるポーズが数多くあります。
そのため練習やクラスで手首を痛めてしまう方も多いのではないでしょうか。
手首の痛みの原因のひとつとして「腱鞘炎」があります。
ヨガのポーズ以外にも、産後ママも長時間続く赤ちゃんの抱っこで発症してしまうことも少なくないです。
どうして発症してしまうのか知っておくとケガの予防につながりますし、
手首への負担を軽減してポーズを取れるようにもなると思います。
腱鞘炎の発症についてメカニズムを知っておきましょう。
腱鞘とは何か
腕の筋肉が縮んだり伸びたりすることで、私たちは指を曲げたり伸ばしたりすることができます。
その腕の筋肉の伸び縮みを指に伝えているのが、
「腱(けん)」
という太いロープのようなパーツです。 そしてこの腱は、指を動かす際に変な位置にズレないよう、
「腱鞘(けんしょう)」
という名のトンネルの中に入っていて、固定されています。
なので、腱が動く際は、その腱鞘という名のトンネルの中を動くことになります。
腱が腱鞘とこすれ続け、腱鞘が炎症を起こして腫れている状態が腱鞘炎です。
どうして炎症が起こってしまうのか
手首の親指側の手首に起こりやすいのですが、このあたりには親指を動かすための腱が2本、腱鞘を通っています。
親指を広げるためと伸ばすための腱です。
この指の動きが過剰になると、腱鞘の中で腱の摩擦が起こり、炎症につながってしまいます。
手で体を支えるポーズでは、手のひらを大きく広げたり、親指を意識してマットにつくことを心がけている方も多いですよね。
熱心なあまりに手首には負担がかかりすぎてるのかもしれませんね。
ちょっと待って・・
週一回くらいのヨガでもなってしまうの??
原因はヨガのポーズだけではないかもしれません
親指を頻繁に動かす動作には、スマホの操作やパソコンキーボードのenterキーを押す動作もあります。
ヨガのクラスの前にパソコンを使うお仕事が続いたり、クラスが始まる時間までスマホの操作をし続けていたりしていませんでしたか?
たくさん動かした上にヨガ時間でさらに負担をかけてしまったら、手首の腱たちも悲鳴をあげてしまうかもしれませんね。
「今日はあんまり手首に負担かけたくないな」ですとか、すでに手首に違和感を感じている方は、親指をしまったグーの手でおこなってみるのもいいと思います。
親指を広げたり伸ばしたりしていない状態の手首でおこなえば、負担もかかりにくくなると考えます。
また、インストラクターの方も、年配の方が多いクラスなどで手首の痛みを訴えている方がいらっしゃれば、「手をつくポーズはグーの手でやってみて下さい」とお伝えしていくといいかと思います。
女性ならではの、体に炎症を起こしやすい時期もあります
〇40から50代女性:::ホルモンバランスの乱れから炎症を抑えるホルモンが減少。
炎症が起こりやすくなる。
〇産後ママ:::妊娠中に活発に分泌されていた筋肉を柔らかくするホルモンが産後、急激に減少。
柔軟性の低下から摩擦が起き、炎症につながりやすくなる。
ヨガを始める前には呼吸を整えるとともに、自身の体の状態も確認していきます。
今日は(もしくは今は)頑張るのか、軽減するのか・・・
マットの上に座るまでの出来事も思い返しながら確認してみて下さい。
ケガの防止とともに自分を客観視することができ、穏やかな時間が過ごせると思います。
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