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ayacolumn

2017年8月21日

小笠原 文

「仙骨」と「蝶形骨」の不思議! 〜前編〜

医学の進歩により、治らなかった病気や怪我が現代では回復できるものが増えてきています。
しかし、
人の体というのはそう簡単ではありませんね。

肉体という物質的体だけではなく、エネルギー体という目に見えない体も同時にもっているのです。
それぞれの体は違う次元に存在しながらも密接に結びつき、
こうして私たちは動いたり感じたり想像力を膨らませたりできるのだから、本当に奥深い生命だと感じます。

私たちの体は「骨」という土台があって形を成すことができていますが、
実は骨の中で2つだけ、“人工で作ることができないもの” があることを知っていますか?

よくご存知の方も多い「仙骨」と、
あまり馴染みがないかもしれない「蝶形骨」という骨の2つです。

この2つは特殊な働きをしているため、プラスチックやセラミックなどの人工物で代用ができないそうです。

 

仙骨(せんこつ)


脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨。
上部は腰椎の最下部と結合。下部は尾骨と結合。
通常5つの椎骨から成るが、16〜18歳頃に癒合し始め、34歳くらいまでに完全に癒合する。
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《仙骨とは》
*日本では昔、「神骨」と呼ばれていたそうです。
仙骨の「仙」は、不老不死を表す文字から来ているとの説もあります。
また、フランスやドイツなどでは「聖所」「神聖な」「キリストの架けられた十字架」との意味もあるようです。
別名「パンドラの箱」とも呼ばれています。

*仙骨は体のほぼ中央にあり、全身200個以上の骨を総支配しています。
身体の要として全身の機能(筋肉、内蔵、器官等)をコントロールしている最も重要なパーツです。

*人が身体を動かしたり考えたりと何か行動を起こすその0.5秒前に、実はすでに仙骨が先に動いていることからも「神骨」と呼ばれる理由となっています。

 
 仙骨
《仙骨の不思議》
●仙骨は止まっているように見えますが、実は常に高速回転しているのです。
その振動(バイブレーション)はよく“コマ”に例えられます。
コマは、速く一定に回っていることでバランスをうまく保ち、
その回転が鈍っているとバランスを崩して止まってしまいます。
これと同じことが仙骨にも言えるのだそうです。

●仙骨の振動は命の振動。
うまく振動していれば、体はバランスを維持して整った状態を保てます。
正常な状態こそがどこにも「負」がなく、洗練された人間の神秘的な構造なのです。

●仙骨は体全体の情報をキャッチし、脳へ伝えています。
体に不具合が出れば、それを修復するためにわざと通常と違う振動を起こして、身体がいつも通りに動かないようにすることもあるそうです。
それは過度に体が動かないようにして痛みのある場所を守り、“安静にしなさい”という指令を出しているようなものだといわれます。

 
仙骨は物質的でありながら霊的にも深くつながっている場所です。
自分に必要なエネルギーを判断してキャッチし、そうでないものは入り込まないように拒絶します。
取り込んだエネルギーは仙骨から全身へ送られたり貯蔵したりと、調整する役割も果たします。
 

蝶形骨(ちょうけいこつ)


頭部の骨の一つである。
蝶形骨は頭蓋底のほぼ中央部にあり、羽を広げた蝶のように見えることからこの名がついたと言われている。
また前方から見るとコウモリのように見える最も不規則な形をした無対性骨である。
ヒトの成人の蝶形骨は1つの体と3対の突起(大翼、小翼、翼状突起)よりなる。
蝶形骨は頭蓋骨の他のパーツとのつなぎ目が多く、9種の周囲の骨と相接しており、それらは後頭骨、側頭骨、頭頂骨、前頭骨、篩骨、鋤骨、上顎骨、口蓋骨、頬骨である。
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《蝶形骨とは》
*頭蓋骨=23個の骨が組み合わさっていて、わずかながら動くことができます。
頭蓋骨のほぼ真ん中にある蝶形骨が動くと頭蓋骨全体に影響を及ぼします。
蝶形骨を正しい位置に収めたり緩ませることは体全体が正しく戻るだけではなく、さらなる意識の変容も可能にするそうです。

*蝶形骨のくぼみには、「脳下垂体」がちょうどはまるような形になっています。
そのため脳下垂体は、蝶形骨の微細な振動をいち早く受け取ることができ、全身のホルモン分泌やバランスをとる働きを促す指令が出せるそうです。

 

蝶形骨
《蝶形骨の不思議》
●蝶形骨を動かすと脳が刺激され五感も活性化し、平衡感覚・判断力・反射神経も活性化します。
そこからつながる背骨も様々な神経が活性されることから、体の隅々が整うように調整されます。
アスリートも蝶形骨がよく動いていると言われています。

●蝶形骨を緩めるといろいろなところも緩みます。
頭蓋骨の中で蝶形骨と隣接している骨以外にも、「頚椎」「胸椎」「腰椎」「仙骨」「骨盤」の歪みが整えられたり、
さらに関連する筋肉・血行・神経・ホルモン・内臓も回復していくようです。

●蝶形骨と横隔膜はつながっています。
蝶形骨は筋膜を通じておなかにある「横隔膜」とも連動しているので、その周辺の胃や腎臓などの臓器にも影響が及ぶのです。

 

このように蝶形骨は脳の中枢・頭蓋骨のほとんどの骨と隣接していることから体へ情報を伝える司令塔のような役割を持つのです。
「蝶形骨を整えれば身体の全てが整う」と言われるほど、重要な骨だということがわかります。

 

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仙骨と蝶形骨がどのようなものかを踏まえた上で、
次回の『仙骨と蝶形骨の不思議! 〜後半〜』にて
・蝶形骨の動かしかた、緩めかた
・仙骨と蝶形骨の神秘的な繋がりとは
・ヨガとの繋がり
についてじっくりお伝えしていきたいと思います。

 

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小笠原 文
【音のヨガ専門講座:https://vende-school.jp/course/unitup_syc/】ハタヨガに音をプラスした、新しいスタイルの「シンギングボウルヨガ」を主に活動中。からだの状態や年齢にかかわらず、幅広い方にもヨガと音楽療法の相乗効果をお楽しみいただけます。 *バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 *全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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