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ayacolumn

2017年8月25日

小笠原 文

「仙骨」と「蝶形骨」の不思議! 〜後編〜

『仙骨と蝶形骨の不思議! 〜前編〜』の続きです。

今回は、
・蝶形骨の動かし方
・仙骨と蝶形骨の神秘的な繋がりとは
・ヨガとの繋がり

について、みていきたいと思います。

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□蝶形骨の動かし方

○目の横にあるこめかみのあたりに蝶形骨の端があります。

顔の側面の筋肉「側頭筋」を動かすことで蝶形骨に刺激が伝わるようです。
同じく顎の付け根の「咬筋」にも繋がっています。

 

○側頭筋を動かすと、新たな視点で物事を見れるような意識状態へも変化することができるようです。

私たちは普段、体の前面に意識が向いています。
目や鼻・口も前にあり、歩くときも前。腕が上がりやすいのも前。
また疲れや気分が落ち込んだときも前に丸まるような姿勢になりませんか?

反対に、向上心や活力が溢れているときは、鎖骨が開き胸は広く呼吸も楽になります。
肩は適度に力は抜きながらも後方へ張り出すような力強さで、重心もわずかながら後ろに保っています。
また、後頭部の斜め上あたりから客観的に物事を捉えるような視点の広さも感じられるようです。

 

○耳を引っ張ると蝶形骨周辺が緩む

耳のくぼみに中指、その裏側に親指を合わせ、真横よりやや斜め後ろへ2〜3ミリ動かします。
耳周辺の皮膚と頭蓋骨との間に少し隙間ができることで蝶形骨の周りにゆとりができて緩んできます。

側頭筋

『側頭筋』の出典 http://therapistcircle.jp/sokutoukin/



 

□仙骨と蝶形骨の繋がり


「仙骨」の振動は「脊柱」を通して「蝶形骨」に伝えています。
仙骨と蝶形骨は特別なバイブレーションを発することで、情報を共有したりバランスをとったりしているのです。
もし仙骨の振動が少しでも崩れてしまえば、脊柱も不自然に歪みうまく蝶形骨へと伝えられなくなってしまいます。
すると脳の中枢器官でもある脳下垂体にも影響を及ぼし、体内のホルモンや機能も崩れてしまうのです。

肉体(物質)と精神(エネルギー体やプラーナ)のバランスを握る重要な骨です。

 
《人工では作れない骨》
仙骨の独特な振動(バイブレーション)は、科学的に作り出すことはできないようです。
それを受け取って振動する蝶形骨も同様に。

振動が止まってしまうとたちまち体の機能に不具合が生じ、歩くことや立っていることさえできなくなってしまうそうです。

 

□仙骨と蝶形骨とヨガ

○体の主要なエネルギーの通り道「イダ」「ピンガラ」「スシュムナー」は、仙骨を起点としています。

物質的な肉体での、重要な要となる骨
精神的なエネルギー体での、重要な3つのナーディ
これらが同じような場所にあるというのは偶然ではないようです。

 

○蝶形骨のところでも触れましたが、筋膜を通じて横隔膜とも繋がっています。

呼吸をする際に横隔膜の動きをしっかりと意識してみましょう。
上下する動きと一緒に、蝶形骨もわずかながら上下しています。

 

○ヨガや普段の生活の中でも『体の中心軸を感じる』ことを意識するだけで少しずつ変化していきます。

・座位
安楽座の形で、仙骨に静かに意識を向けて丁寧な呼吸を繰り返す。
安定して来たら仙骨を始点とし、そこから空気(プラーナ)が脊柱を上昇し脳の中心部にある蝶形骨へと伝えていくようなイメージをもってみる。

・立位
タダアサナの形で、足裏はしっかりと大地を踏み込み土台安定。
仙骨を伸ばし立てるように意識し背骨を心地よく引き上げ、丁寧な呼吸。
座位と同様に、プラーナの上昇をイメージ。

・バランスポーズ
中心軸のわかりやすいブルクシャアサナは、仙骨が床と垂直にまっすぐになるよう向きにも意識。

・また、ヴィラバドラアサナIIIや四つん這いの時は真横にする意識。
ウッティタパールシュヴァコナーサナは仙骨と蝶形骨が斜め方向に伸びていくのを意識する。

 

※顎に力が入ると背骨も硬くなりやすいので、振動を緩やかに伝えていくために
「仙骨=脊柱=蝶形骨」を意識し感じながら、丁寧に呼吸を通します。

意識を向けることはエネルギーを送ることと同じです。
その箇所は確実にエネルギーを受け取っているのでイメージに沿うよう変化しようと働きだします。


 

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蝶形骨のすぐ上に脳が位置しています。
ダイレクトに振動は中枢へ伝わります。
その蝶形骨が振動するのは、仙骨が振動しているためということがわかりました。
仙骨の振動は命そのものです。

今回の骨に限らず、すべての骨・筋肉・体内機能は振動していますが、それとは少し異なる次元での振動を仙骨はしているようです。

まるで大きな宇宙を動かすような神秘的なバイブレーションを、私たちは体の中に持っているのです。
命の振動が、より輝きますように。

 

波動2

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小笠原 文
【音のヨガ専門講座:https://vende-school.jp/course/unitup_syc/】ハタヨガに音をプラスした、新しいスタイルの「シンギングボウルヨガ」を主に活動中。からだの状態や年齢にかかわらず、幅広い方にもヨガと音楽療法の相乗効果をお楽しみいただけます。 *バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 *全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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