2015年7月4日
小笠原 文
『シンギングボウル』
“チベタンボウル” や “ドニパトロ” とも呼ばれ、
シンギング(singing)=歌う・ボウル(bowl)=器
→“歌う器”という意味をもちます。
発祥は約3000年前。
ブッダの生まれる前からあるとされています。
ネパールやチベットの高僧が神へと捧げる儀式やお祝い事の際に使用されていたとされる神聖な“法具”。
密教で人知れず使われていましたがいつしか外に出され、その音色のうわさはたちまち広がっていったと伝えられます。
独特の音色は人々の心を癒し、音の響きの振動は、痛めた体を和らげてきました。
波打つような音色で癒しの波動を広げ、その場の空気やエネルギーに振動し、浄化する作用がとても高いといわれています。
材質は7種類入ったものが最良のものとされています。
金・銀・銅・鉛・スズ・鉄・水銀で、宇宙を表しているそうです。
そのサイズは様々で、小さいものは直径5センチほど。
大きいものは50センチを超えるものまであり、現在もチベットなどで作られています。
・機械で作られたもの。
・職人によって手作りされるもの
この2種類に分けられます。
*機械で出来たものは形がなめらかで整っています。
音もほとんど均一で、ゆがみのない澄んだ音色を奏でます。
シンギングボウルの演奏では、ボウルの縁をこするときに安定した音が出るので重宝されます。
*ひとつずつ手作りされたものは、大きさや形が全く同じものは存在しません。ですので、音色ももちろん異なります。
ハンマーのようなもので何度も何度もたたき、形を少しずつ整えていきます。
表面・中もそのたたいた跡がはっきりと見てわかります。
ヒッティングというたたきかたで音を鳴らすと何故だか懐かしさを感じる魂の奥深い音を奏で、魂の本質と同じ波長を響かせると言われています。
シンギングボウルの特徴でもある“波動”は、1度鳴らしただけで半径2キロ先まで届きます。
人の脳波は、20秒でリラックス状態のα波へと導かれます。
音の振動は細胞レベルで体内の奥から響き渡ります。
このようなことから、欧米ではヒーリング・セラピー・さらには医療分野にまでも取り入れられ、実際にどんな効果があったのか報告もされているようです。
日本にシンギングボウルが伝わってきてからはまだほんの数年。
現在は知らない方のほうが圧倒的に多いです。
しかし、その魅力が着々と増えてきていることは事実。
瞑想やヒーリングに用いられることはもちろん、最近ではヨガとのコラボレーションも聞くようになりました。
シンギングボウルの効果は人によって本当に様々です。
音色はからだのエネルギー体にも直接届きます。
エネルギー体が整うことは、身体を整えることと全く同じこと。
からだの痛みを感じている部分に集中的に振動させれば、その痛みが和らぐこともあります。
直接からだの上に乗せて音を出し、振動を直に届けていくヒーリング方法もあります。
いろいろな魅力、効果などは次の記事『シンギングボウルって?その2~振動の謎~』へと続きます。