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purana

2017年10月3日

小笠原 文

呼吸で取り込むいのちの栄養源 −プラーナ−

一つの息。一つの呼吸。
この自然な行いが私たちの命を育んでいます。

きっと意識を向けなくても生きていくことはできるのだと思いますが、
ここに魂を込めた“意味のある呼吸”は、自身を大きく変える力があると感じます。
ヨガを通して呼吸というものに意識を向ける。
それは、“輝くような気づき”ではないでしょうか。

呼吸は空気だけでなくプラーナを全身に行き渡らせることができ、
肉体はもちろん、エネルギー体も光輝かせることのできる「いのちの栄養」なのです。

——————–

空気は主に窒素と酸素でできています。
無色透明、無味無臭。
見たり感じたりすることの方が難しいと思います。

でも、
自然の中にいると空気がおいしいとか、
ここの空気は気分が悪いとか、
誰もが経験しているこの感じ。

見えないのに確実にあると断定し信じられているもの。
触る感触はわからないけど、感じることはでき、生きていくためには不可欠なもの。
というのが、私たちの空気に対する捉え方なのかもしれません。

では、プラーナは?

 

プラーナ


−プラーナ−
生命エネルギー。サンスクリット語で呼吸を意味する。
日本では氣と訳される。
生気を養う生命力そのもの。
 

プラーナは空気と同じように目に見えにくいものですが、
空気のように認知度は高くありません。
霊的なものとして捉えられがちです。

プラーナはエネルギーそのものなので何でできているかは特定できません。
匂いや色・形もほとんど感じられません。
(しかし、見方によっては色や形・動いている様子も見ることはできます。)

“生命エネルギー”
としか言いようのないことが、認知されにくい理由の一つではないでしょうか。
まだまだ“科学”が優勢の時代です。
肉体は物質で特定できるのでわかりやすいけど、エネルギー体はわかりにくい。
→わかりにくい=証明しづらい。
→証明できないものは認知されにくい。
この循環により“霊的なもの”としか言いようのない非科学的なもののようです。

 

しかし、同じように“魂”も証明しにくいものですが、認知はされています。
つまり、知られている・いないに限らず、
「あるものはある」と捉えているか否か。
なのかもしれませんね。

 

プラーナ参考画像
 

プラーナは魂の栄養源です。
肉体は食物により健康な体をつくりますが、
魂やエネルギー体はプラーナによって活力がつくられています。
いのちを活き活きとさせる、元気の源です。

プラーナは空気と同じように空間に無数に漂っていて、
呼吸とともに体内にも入ります。
血液を巡り、リンパを流れ、筋繊維や脊髄、素粒子にまでも自由に染み込むことのできるエネルギーです。
安定した健康な体でいるためにプラーナは欠かせません。

心の病や不安定な精神でいると体の中に入れる量が少なくなってしまったり、
スムーズに巡ることができなくなってしまいます。
少量のプラーナだけでは、溢れるほどの活力を生み出すことは難しいことなのです。

 

では、どのように取り入れたら良いのか、、、
というと、
一番効果的で早いのが“呼吸”なのです。

 

 

呼吸に込めたプラーナ

 

呼吸は、初めにも書きましたが、意識しなくても生きていけるものです。
健康体であれば自然に繰り返されています。

それを
意識的に行う=意志を込めた呼吸
にすると、途端に数倍も良いエネルギーが回り始めます。

意識的な呼吸はプラーナを取り込みやすくするのです。

目に見えないものの存在を、「確実に在るもの」として捉えると、
そのものの存在はどんどん大きく強くなっていきます。


プラーナを取り込むイメージをもつと、体の感じ方が変わってきませんか?
細胞の一つ一つが活気溢れ、踊っているように感じることもあるようです。

 

ヨガは、アサナで肉体を鍛錬し、そこにプラーナヤーマで呼吸を流し込みます。
いのちを与える瞬間のような、生気を輝かせる行為。

プラーナが巡り、肉体とエネルギー体の二つの役割を持つからだがひとつになっていくとき、
意識の変化が起こり始めます。

からだであり、意識であり、魂やオーラ。
それらはすべて、エネルギーというただひとつの材質より構成されていて
それをまたひとつに戻していくことがサマディへと向かう道のひとつではないかと思います。

 

こうして在るからだに、自らの意志で吹き込むいのちである“呼吸”。
そのひとつひとつの吸う息・吐く息に意志を込めて、
より内側から輝く日々でありますように。

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小笠原 文
【音のヨガ専門講座:https://vende-school.jp/course/unitup_syc/】ハタヨガに音をプラスした、新しいスタイルの「シンギングボウルヨガ」を主に活動中。からだの状態や年齢にかかわらず、幅広い方にもヨガと音楽療法の相乗効果をお楽しみいただけます。 *バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 *全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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