
2025年7月25日
tomo
肌のくすみが気になる、肩こりがなかなか取れない、生理が重くてつらい、、、
そんなとき、東洋医学では「お血(おけつ)」という状態をうたがいます。
「お血」とは、「血」のめぐり が滞っている状態のことです。
「血(けつ)」は、体をあたため、栄養を届け、女性にとってはホルモンのリズムにも深く関係する大切な存在。
その流れが悪くなると、冷えや痛み、肌トラブル、慢性的な疲れ、月経不順など、心と体にさまざまな影響が出てきます。
今回は、そんな「お血」の状態を、東洋医学の知恵を借りてやさしく整えるヒントをご紹介します。
◆ツボ押しで“滞り”に風を通す
お血にアプローチするツボは、血の流れを整えたり、冷えを取りのぞいたりするものが中心です。
●血海(けっかい)
ひざのお皿の内側、指3本ほど上にあるツボ。
名前のとおり「血」に深く関わり、生理トラブルや冷えの改善に◎
●三陰交(さんいんこう)
足の内くるぶしから指4本分上。冷え・月経痛・むくみなど、女性の悩みに頼れるツボ!
●合谷(ごうこく)
手の甲、親指と人差し指の骨の合流点。血行を促進し、痛みのケアにも使われます


ツボ押しは、リラックスしながら「痛気持ちいい」くらいの強さで、ゆっくり3〜5秒押して、やさしく離す、をくり返してみてください♪
◆食事でサポートする「血」のめぐり
「お血」を改善するには、血を増やしながら流れを良くする=「補血活血(ほけつかっけつ)」の考え方が基本です。
おすすめの食材
黒豆、黒ごま、なつめ、プルーン、レバー、クコの実
にんじん、ほうれん草、玉ねぎ、生姜、にんにく、青魚(サバ・イワシなど)
中でも “黒い食材” や “赤い果実” は、血を補ったり、めぐりをよくする働きがあるとされ、冷え性や生理トラブルの多い方には特におすすめ♪
また、お血体質の方は冷えやすいため、冷たい飲食物はなるべく控え、
“あたためて” 食べる・飲む を意識しましょう。
◆内側から「血」のめぐりを助ける漢方
「お血」の改善を助ける漢方薬もいくつかあります。特に、血行促進や女性のバランスを整える処方が多く使われます。
代表的な処方(ご参考までに、、)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):冷えやのぼせ、月経不順、肩こりなど「お血」の典型的なタイプに
桃核承気湯(とうかくじょうきとう):便秘や月経痛、イライラなどが重なったタイプに
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):血を補いながらめぐらせ、女性の冷えや貧血気味なタイプに
※体質に合わないと逆効果になることもあるため、専門家に相談のうえで取り入れるのが安心です。
「お血」は、体の不調だけでなく、“なんとなく気分が沈む” “元気が戻らない”と感じるときにも、ひっそり顔を出します。
そんなときは、からだの声を聞きながら、自分をやさしくあたためてあげる時間をつくってみてください。お風呂につかる、温かいお茶を飲む、好きな音楽を聴きながら深呼吸する。そんな小さなことでも、血のめぐりは少しずつ変わっていきます。
血がめぐると、心もやさしくめぐっていく。
そんな変化を、自分の内側から感じられると素敵ですね。