2016年12月15日
TAKA
整骨院の先生の話
おじいさんが鍼治療の名手。お父さんも治療家。
自らの腕ひとつで仕事をしてきたある意味職人さん。
そんな先生が、商売道具である手を痛め廃業する事に。
単純に力仕事を減らして電気治療をメインにすれば、まだやって行けるであろう所を、きっぱりと辞める決意をしたのは治療家のプライド。
もっと良くする事ができるのに、力が入らないばかりにそれができない辛さ。
電気頼りの対応を「治療」と言いたくない信念。
好きだからこそ、真剣だったからこそ、中途半端にはやりたくないという心の葛藤は相当です。
痛めた原因は自分のせいで、たった1度の油断からだった。
あの日油断した自分をとても後悔しているけど、この先治らないと診断された手の痺れを抱えながらも、この仕事をしてきた事に後悔はない。
いつも真剣にやりすぎたのもいけなかった。
たくさんの患者さんを診るにはスピードも必要。
手抜きせずに向き合う事で消耗も激しかった。
これが必要だったかもしれない。
確かに自分が患者側になったとしても通いたくなる整骨院だった。
でも、途中で辞めなければいけないような治療の仕方は、間違っていたのかも知れない。
患者さんにとっても、途中で投げ出されるのは困るだろうし、もっとずっと治療に携われるやり方もあっただろう・・・。