2015年2月22日
kazumi
先日、上野東京国立博物館で開催中の「みちのく仏像展」に行ってきました。
ヨガと仏教は、はるか昔の歴史を辿っていくと実は同じルーツにあるのです。
ですので、ヨガに通ずる部分があったりヨガ的観点と仏教的観点の違いもまた面白いものでした。
物知りな友人が歩く音声ガイドのように、隣でひとつひとつ説明をしてくれるのを
私はほぇ~と聞きながら楽しんで参りました。
ん?
どういうこと・・・?
芸術家や作家さんが絵を描いたり、作品を作ったりすることは
これはなんとなく分かりやすいですね。
自分の内側にあるものを、外側へと表現し出していく。
内側→外側へという動き。
色彩豊かに彩られた絵を見て、私の心が反応します。
感動というエネルギーが外側から内側である心に貯まっていくのです。
外側のものを受け入れていくという「陰のエネルギー」。
外側→内側へという動きです。
ん・・・?
さらに分からない?
目の前に咲く満開の桜の花は、気持ちよく風になびかれながら一見その状況を留めているように見えても、その桜の花ひとつひとつは、刻一刻と散る方向へと向かっているのです。
祝福に包まれ誕生したこの命は、同時に一秒一秒確実に、死へと向かっているのです。
到底私たちには止めようのない、計り知れないエネルギーがそこには存在しているということ。
ということに気づいたとき・・・
「今を生きる」ということの意味を理解するのでしょう。
そしてそれらのバランスは常に変化し続けているということ。
これは美術やアート作品の表現に限らず、
ヨガを行う中でも知らず知らずのうちにこの陰陽を取り入れているのです。
ヨガの種類である〝ハタヨガ〟は、この陰陽のバランスを整えていく代表的なヨガのメソッドです。
また、日常の中にもこの陰陽はあふれています。
自分の発した言葉が「陽のエネルギー」となり、相手の心の中に貯まっていく。
その相手は外側に感じた陽のエネルギーを、今度は自分から発していく力に変えていくのです。
そして、また私は再び学び、経験を通し「陰のエネルギー」を内側に貯めていくのです。
生活の中でも、ヨガをする中でも、この〝陰陽バランス〟の観点から物事を見ていくと、面白い発見があると同時に、自分自身の陰陽を知ることに繋がるかと思います。
次回は、陰陽の持つそれぞれの具体的な性質について、
そして、ヨガに秘められた陰陽についてお話したいと思います。