2025年6月11日
yogakko編集部
筋膜リリースは、近年ヨガやスポーツ、医療の現場でも注目されているケアのひとつです。
第1部ではIMPHY開発者・森平茂生さん(株式会社ジュート代表)にその重要性と効果を伺いました。
第2部では、本記事の筆者であるヨガインストラクター朝倉結が、実際にIMPHYの筋膜リリースグッズを使って、森平さんからレクチャーを受けた様子を紹介します。
筋膜リリースの課題として森平さんが指摘する、[どこをやればいいのか][なにを使えばいいのか][どうやってやればいいのか]が分からない方が多いこと。
まず[どこを]のアンサーとして、森平さんは以下のポイントを教えてくれました。
・張りがあり硬いところ
・冷たいところ
・触ると痛みやくすぐったさを感じるところ
筋膜が癒着している部位は、「痛み・硬さ・冷たさ・くすぐったさ」のいずれかが特徴なのだそうです。
今回のレクチャーでは、ヨガの代表的なポーズのダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)で、身体に意識を向け、張りや違和感を感じる部位を探します。
ダウンドッグをすると、この日の私は右のふくらはぎの外側に強い張りを感じました。
先にタネ明かしをすると、このレクチャーでは、ポーズを感じた張りや硬さのある部分を適したIMPHYギアでほぐします。
そしてまた同じポーズをとり、新たな課題を見つけ、ほぐす。
これを繰り返しながら、様々なギアの使い方や特性を教えていただきました。
自身の内側に意識を向けながら、様々な部位に対応するギアや筋膜リリースの方法を楽しく学べるひとときでした!
それでは、私の身体に合わせて、いくつかのIMPHYギアと筋膜リリースのやり方をご紹介します!
IMPHYの大人気のグッズ『リリーススティックPC』。
左右非対称で大小さまざまなカーブや厚さがあり、ほぐしたい部位に合わせられます。
《ふくらはぎの筋膜リリース》
1. 痛みを感じる部分があれば重点的に行う
2. 膝を伸ばし足首を直角に固定して、ふくらはぎを突っ張らせた状態でスティックを当てる
3. 足首から膝に向けて約30秒スティックを滑らせる
4. 痛みを感じる部分があれば重点的に行う
5. 座ってふくらはぎを緩めた状態で力を入れて、さらに約30秒スティックを滑らせる
特徴は1回30秒だけ行うこと!
道具を使わないストレッチでは深層部までほぐすのに数分かかりますが、リリーススティックPCを使えば、短時間で効果が期待できます。
筋膜を伸ばした状態と、緩めた状態でそれぞれ30秒ずつ行うこともまたポイントです。
伸ばした状態で使うと表層部がほぐれ、緩めた状態だと深層部に刺激が入ります。
筋肉に「ぐりぐり」とした感覚があれば癒着、「ぼこぼこ」はセルライトを示します。
筋膜はさまざまな方向に走っているため、30秒間であてる位置を少しずつ変えながら、いろいろな角度から使って良いそうです。
始めた直後は痛みも感じましたが、数往復すると滑らかさを実感!
角度を変えると引っかかりもほぐれ、少しずつ楽になりました。
もう一度ダウンドッグを試すと、かかとを下ろしやすく、思わず「身体が軽い!」と声を上げるほどの感覚でした。
このリリーススティックは、IMPHY独自の立体的な形状で、特許を取得しています。
関節の可動範囲を広げ、代謝アップや疲労回復、脂肪燃焼も促進も期待できるアイテムだそうです。
ふくらはぎ以外にも、太ももや腕など四肢、首から方にかけてのリリースにも使うことができます。
2回目のダウンドッグで私が見つけた、太ももの裏から外側にかけての張り。
こちらにもリリーススティックを使用しました。
「ぐりぐり」「ぼこぼこ」を感じやすい部分・・・。日常的なリリースの必要性を感じます。
その後、おまけで上半身にも使い、全身リリースの実力を体感!
特に首と頭の境目に当てたときは、わずかな刺激で大きな変化を実感し、感動しました。
小さな部位にもぴったりフィット。
足から頭まで、あらゆる部位でリリーススティックがぴったり合う感覚を、しっかり味わうことができました。
上半身、特に背中の筋膜リリースでは、『フォームローラー』を体験しました。
近年、ジムやスタジオでよく見かけるフォームローラーですが、IMPHYのフォームローラーは、手に取った瞬間、その軽さに驚き。
不安を感じた私は、「体重をかけても大丈夫ですか?」と思わず森平さんに尋ねてしまいました。
IMPHYのフォームローラーは、航空部品にも使われるしなやかさと硬さを持つ素材でできているとのこと。
蜂の巣構造で薄くてもしなり、割れにくく、500キロの重さにも耐えるそうです。
フォームローラーは表面積が広く、全身の表層筋膜を均等にほぐすのに適しています。
背中や太もも、脇の下など広範囲のほぐしに向いています。
今回は、背面側で使用しました。
《背中の筋膜リリース》
1. フォームローラーの上に仰向けになる
2. 背中をフォームローラーが上下移動するよう身体を動かし、肩甲骨付近まで上げる
3. 痛みや硬さを感じるところを探す
4. 痛みや硬さのある箇所を起点に、腹筋運動のように体を起こす動作を繰り返す
5. 力を抜き、フォームローラーの上でだらんと脱力する
フォームローラーは転がして使うイメージが強かったので、硬い部分を起点に体を起こす方法は新鮮に感じました。
その後、気になっていた太ももの裏や外側でも使用しました。
普段、フォームローラーの上に体を乗せるとバランスを取りにくく、うまく乗れないこともありましたが、IMPHYのフォームローラーは持ち手付きで、これがとても使いやすいのです。
最初は、中の形が不思議でしたが、とても役立つことが判明!
ちなみにこのフォームローラーは、日本とアメリカで特許出願中だそうです。
そのほか、ボールを使った筋膜リリースも有名ですよね。
近年、ボール型のグッズもよく見かけるようになりました。
テニスボールやゴルフボールで代用する方も多いでしょう。
しかし、大きさが合わなかったり、硬すぎて強い痛みによる筋収縮を起こしたり、逆に柔らかすぎて効果を感じにくいといった問題があります。
IMPHYの『スパイラルボール』は、硬いABS素材を柔らかいウレタンで包んでおり、効果を最大限に引き出せるといいます。
硬さはハード・ソフトの種類があり、ABSの大きさによって感触が変わる仕組み。
さらに大小複数サイズがあり、部位に合わせて使い分けられます。
今回は、固まりやすいお尻の筋肉をほぐします。
臀部の筋肉は、表層の大きな筋肉と深層の小さな筋肉に分かれており、ストレッチですべてほぐすのは困難です。
《お尻の筋膜リリース》
1. 大きなスパイラルボールを、お尻のへこんだ部分に当てる
2. 反対の足を乗せて、お尻にストレッチをかける
3. 膝を胸に近づけバランスをとり、ボールに体重をかける
4. 小さなスパイラルボールに変更し、お尻を乗せ痛いところにハマるまで動かす
5. 両手を後ろの床につけ、お尻上部にも小さなボールを当てる
私は小さなボールに変えてから、さらなる効果を感じました。
表面に施されているスパイラルの凸凹がグッと深いところを刺激します。
大きなボールでは届かない部位のため、このサイズだからこそ効果的にアプローチできたのでしょう。
大きな怪我のリスクが高まるため、お尻の筋肉をほぐすのは非常に重要です。
私もヨガの練習前後やクラスの中でさまざまな角度からアプローチをしていますが、深層までケアが行き届かない場合も…。
そのため、短時間で劇的な柔らかさを実感できたのは感動的でした。
2つの球体が連結された『ストレッチボールズ』、滑りやすい素材でリリース動作を助ける『ストレッチマット』など、用途に応じたアイテムも多数。
リリーススティック使用時におすすめのベルガモット香る『マッサージクリーム』は、滑りすぎずベタつかず快適です。
今後は、腸腰筋へアプローチしやすい新グッズも開発中とのこと。
腰痛に悩む方にとって、さらなるケアの選択肢が広がりますね!
これら様々なIMPHYリリースギアの使い方は、『club IMPHY』でも動画で見ることができます。
IMPHYでは、各分野の専門家が筋膜リリースの理論を学び、その知識を広く伝える取り組みを進めています。
ポータルサイト『club IMPHY』には、指導者養成講座で筋膜リリースを学んだ約190名のインストラクターが登録しており、IMPHYのリリースグッズを活用した筋膜リリース法を動画で公開しています。
私自身も、森平さんのレクチャーを体験し、ヨガインストラクターとして多くの方に筋膜リリースを伝えたいと強く感じました。
同じように「筋膜リリースを広めたい」と考えるインストラクターの方には、指導者養成講座の受講をおすすめします。
ライセンス取得後も、フォローアップ講座や動画撮影・編集のガイドが提供されるほか、事務局からの手厚いサポートもあり、配信に不安がある方でも安心して取り組める環境が整っています。
ご興味のある方は、ぜひ『club IMPHY』をチェックしてみてください。
いかがでしたか?
今回は、筋膜リリースグッズの開発者・森平さんから、筋膜リリースについて学ばせていただきました。
ほぐしていくうちに、血流促進や疲労回復を実感し、さらに柔軟性の向上やポーズの精度アップも感じられる、IMPHYのリリースギアたち。
形状や硬さに多様なバリエーションがあり、身体に合わせて選べる点が大きな魅力です。
ヨガインストラクターとしても、今回の学びは非常に有意義なものでした。
セルフメンテナンスやセルフケアにとどまらず、クラスで出会う様々な方へのサポートにも活かしていきたいです。
また、自分の身体に丁寧に向き合う時間を持てたことにも、感謝しています。
筋膜リリースは、身体への理解を深めるきっかけにもなります。
ぜひ一度体験してみてください。