2015年7月26日
ゆきゑ
チャクラ 概論編では、私達のエネルギーセンターについて大まかな概念を述べました。
チャクラはエネルギーのセンターですから、視覚的には見えません。しかし、感じることは可能です。意思があれば、誰でもできるようになります。
それぞれのチャクラに働きかけるヨガのエクササイズとアサナを練習することでも、チャクラを体感できます。
それはまず、「意識すること」から始まります。
各チャクラがある身体的部位に意識を向け、集中しながら練習することが大切です。そして思考的に捉えることも重要です。
チャクラは意識のセンターでもありましたね。人生の様々なテーマや意識の側面に各チャクラは対応しています。
それぞれのテーマや意識の側面についてどのように自分が感じるのか、どのように自らが捉えているのかを知ることで、チャクラを自覚することができます。
そこでこの実技編では、8つのチャクラの部位、それぞれの意識的役割、そして各チャクラに効果のあるエクササイズとアサナを述べてゆきたいと思います。
ルーツ、根っこのチャクラとも呼ばれ、まさに生きる上での基盤となるセンターです。
肛門と性器の間にあり、東洋医学では会陰という経絡のポイントにあたります。胴体の一番下に位置し、体質や体格の構成に関係しています。
ルーツチャクラは、生命の安全とそれを存続させる生存への基礎となるテーマにつながっています。
物事のしっかりとした組織を立てること、地に足がついていること、安定感といった側面を司るセンターです。
クンダリーニヨガでは、排泄の働きを促すエネルギーセンターとしても捉えています。
排泄の中心的器官は肛門ですね。
肛門に力を入れしめ上げる練習は、第一チャクラに直接働きかけます。鍵を掛けるという意味のバンダのひとつで、体内の気を濃縮させるヨガの技法です。
ちょっと面白いエクササイズでは、腹這いに横たわり膝を曲げ、踵でお尻を蹴ることでチャクラを刺激するものが、クンダリーニヨガにはあります。
カラスのポーズ、椅子のポーズといったアサナや、腹這いに横たわるアサナなどをバンダに意識しながら行うのも有効です。
生殖器に位置します。性器は新しい命を創る身体器官です。
性欲、性的能力、性的資質のセンターであり、体で感じる快い感覚に関わります。
命を創るエネルギーは、私達の創造力の根源そのものです。
アーティスティクな方はこのエネルギーの表現力に富んでいるといえます。
アートを生み出す云々に関わらず、私達は自分の人生を作り出していますよね。
ここは人生を作り出す源であり、物事を清水が流れるごとく滑らかに進ませる原動力のセンターでもあります。
クンダリーニヨガでは体内の液体を排出する働きに関わるチャクラとしても捉えています。
性器を締め上げたりゆるめたり、呼吸と共に行ってみましょう。第二チャクラの位置を体で感じ易くなります。
猫と牛のポーズ、コブラのポーズ、膝を立てて仰向けになり、腰を膝の高さまで上げたり下げたりするエクササイズなどが、このチャクラに効果的です。
武道でいうところの丹田の上丹田に位置するチャクラです。
太陽神経叢という末梢神経が編目状に、太陽の光が拡散するように広がっている中心部にあたります。
太陽という言葉が示す様に、自分の個性や自身のパワーセンターです。約束や責任を果たす動力源でもあります。
人生に起こる物事の見方や判断にも関わりがあります。
健康を保ち、内面のバランスを整え、発想の源泉ともなるセンターです。
クンダリーニヨガでは食べ物を消化するエネルギーに関わるエネルギーセンターとされています。
人生に起こる様々なことをどの様に捉え、消化するのか、身体的機能である消化システムとのつながりから理解できます。
クンダリーニヨガを代表する呼吸法、火の呼吸は、第三チャクラの火のエネルギーを強めます。
丹田のある、腹筋へ働きかけるエクササイズは全て効果的です。
ちなみにクンダリーニヨガでは、丹田を含めこのセンターに働きかける練習法が特に多くあるんですよ。
弓のポーズ、魚のポーズなどのアサナは、第三チャクラに働きかけます。
いずれも腹式呼吸に意識しましょう。
弓のポーズでは、ムーラバンダ(肛門会陰性器を締めるロック)を加えます。
脊髄に存在する7つのチャクラの中心となるセンターです。上下のバランスポイントであり、心のチャクラとも呼ばれます。
身体的にも胸のちょうど真ん中に位置します。
心が示す、愛と思いやりのセンターです。
優しさや親切心、奉仕や貢献、そして許すことへの人としての資質に関わりがあります。
それは自分のみならず、他者への理解と価値を認めることも含まれます。
心臓や肺が第四チャクラの位置にはあります。
その身体的機能である循環を、エネルギー面においてもハートチャクラは促進します。適応力や物事に対する柔軟性にも関わりがあります。
全ての呼吸法はこのエネルギーセンターに働きかけてくれます。
呼吸の練習によって肺の容量を増やしてゆくことは、人としての器を広げてくれると考えられそうですね☆
腕のエクササイズや上半身をねじる運動は、第四チャクラに有効です。
また、ベイビーポーズでの呼吸は心筋を鍛え、ハートチャクラに働きかけます。
喉のチャクラとも呼ばれ、喉の奥にある甲状腺のあたりにあります。
喉は言葉を発する主な器官です。このチャクラは言葉の力、コミュニケーション能力を司ります。
真の言葉の力は真実から生まれます。真実を聞き、話し、教えるといった信頼性に関わるセンターです。
言葉、意思の疎通、そして学習や経験からの身につける知識にも関わりがあります。
私達は人との関わりの中で生きています。その中での健康的な自己表現や、他者とのふれあいに携わるセンターでもあります。
クンダリーニヨガでは第五チャクラは、自身の制御コントロールを司るセンターとして捉えています。
己をしっかりと統制できることから、他者をインスパイアしてゆけるよう成長することがこのチャクラのテーマでもあります。
喉は歌うための器官でもありますね。歌うこと、とてもおススメです☆
マントラを唱えることも同じく有効です。
クンダリーニヨガには、マントラを唱えながらの練習法や瞑想法が数多くあります。マントラをミニマルなメロディで歌うクンダリーニヨガ歌手も大勢いるんですよ☆”
ショルダースタンド、鋤のポーズ、ラクダのポーズなどのアサナ、首を廻すエクササイズが有効です。
アサナによっては、首のバンダをしっかり掛けることも第5チャクラに働きかけます。
左右の眉毛の中間に位置し、第三の目と呼ばれるセンターです。
直感力と洞察力を司ります。心に思い描くものを現実へと投影する力のセンターでもあります。
集中力と決断力のセンターでもあります。
ゴールを定め、そこへ向う行動と過程をしっかりと見極める能力に関わります。
そして人生における目的を理解することが、このチャクラのテーマのひとつです。
第三の目はふたつの視覚器官である、左右の目の上部にありますね。
視覚を超えた領域を司り、左と右という両極にあるものを統合するエネルギーの場であると、クンダリーニヨガでは捉えています。
第三の目に集中しながらの瞑想、額を床につけるアサナ、アーチェリーのポーズがこのチャクラに有効です。
口笛呼吸という呼吸法がクンダリーニヨガにあります。
唇をつぼめ高い口笛の音を鳴らしながら息を吸い込み、鼻から息を吐きます。
これは鼻から息を吸い、口笛を鳴らしながら息を吐くやり方もバリエーションとしてあります。
いずれも第三の目に意識を集中させ、高い波動音に耳を澄ませながら練習することで、第六チャクラに働きかけます。
余談ですが、ある國のシャーマンは霊界とつながるために口笛を鳴らすといいます。直感や透視力を呼び起こす第三の目に働きかけている様に感じられませんか☆’’
身体の一番天辺、頭の頂点に位置するエネルギーセンターです。
クラウン、王冠のチャクラとも呼ばれ、経絡では百会という名前がつけられています。
ここは無限性へとつながるセンターです。至福の悦びにあるところです。
それは小さな自分から大きな自分、人類大の、更には宇宙大の自分を経験することでもあります。
私達の内にある目的意識や貢献意識、大志といった行動の原点を認識し、それを表現してゆくことで、私達は大いなる意志につながった自分を生きてゆけます。
クラウンチャクラのテーマ、すべてを超越し、悟りへと向う基盤は、謙虚であることから始まります。
繁栄した会社の社長が誰よりも早く出社し、トイレや玄関掃除を長年続けている例などを照らし合わせると、合点がゆきませんか。
こうした精神的で、霊性へと目覚めるテーマに溢れたクラウンチャクラに有効な練習法は、何をおいても瞑想です。
目を薄く開け、鼻先に視線を集中させると松果体と前頭葉に刺激が送られます。アサナや瞑想のフォーカスポイントを、この鼻先に保つのも効果的です。
また、肛門会陰性器のバンダ、横隔膜のバンダ、首のバンダの3つのバンダをすべて行うマハバンダ(Mahabandha)もクラウンチャクラに有効です。
オーラは身体の周りに存在します。(ヨガ解剖学 オーラ編を参照ください。)
このチャクラも他の7つのエネルギーセンターと同じく、旋回するエネルギーです。
そのエネルギーは輝きを現します。私達の個性、人格が光となって反映されます。
また、宇宙に蔓延するプラーナ、生命の気の流れが集まるセンターでもあります。
オーラを通し、プラーナは体内へと運ばれます。
健康なオーラは身体から120センチくらいの大きさです。ちょうど腕を広げた指先あたりですね。
腕のエクササイズは第八チャクラに有効です。
また、トライアングルポーズやアーチェリーポーズも効果的です。
私の個人的感覚ですが、トライアングルを身体で型つくり呼吸していると、光を構成する粒子のつぶつぶに同調してゆく感覚があります。
その光がオーラを輝かせてゆくようなイメージを描く様にしています。
アーチェリーのアサナでは、伸ばした腕の突き上げた親指に意識を集中させます。
オーラに特化する練習では、光の矢を解き放ち、それが身体の周りへ降り注ぎ浸透するよう、私はイメージしています。
私達はチャクラのエネルギーシステムを、例えば車を運転するように操作することは出来ません。
チャクラは操るものではありませんが、私達が意識的になることで、チャクラのバランスを整えたり、活性することが可能となります。
そしてそれは、「目覚めた生き方」を呼び起こすものです。
その目覚めた生き方とは、ヨガの究極的な道とも言えませんか☆