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2016年5月24日

yogakko編集部

音のヨガって、いったいなぁに? vol.1

『音ヨガ』

なんだか最近、ヨガシーンでよく耳にする言葉です。

音のヨガって、いったいなぁに?
そんな素朴な疑問に、わたくしヨガインストラクター&サウンドヒーラーであるayaが、
理論と実践の両面からアプローチしてみたいと思います!

〈もくじ〉
◇ 理論編:今、話題の「音のヨガ」・・・っていったいなんだ?
◇ 実践編:実際に参加してみました!
◇ まとめ:なぜ、今「音のヨガ」なの?
vol.1の今回は、理論編と実践編をお届けします。

実践編にて、今回のコラムにご協力してくださったのは、kengo先生。
GWに開催された、千葉県 “YOGA SOLUNA” さん主催のお寺での音ヨガクラスに潜入!
話題の音ヨガクラスのレポートもしっかりとお伝えしていきますね☆

それでは、いってみましょう!

 

 

今、話題の「音のヨガ」・・・っていったいなんだ?


 ■ 音のヨガとは?
古代インドより行われているヨガの種類のひとつに【音のヨガ=nada yoga (ナーダ・ヨガ)】というものがあります。
ここでいう音とは、必ずしもメロディやリズムのある音楽ということではなく、宇宙の音や聖音と言われるもの。
外の世界にはもちろん、わたしたちのからだの中にも存在しているとされています。

すべてのものに音がある、すなわち「存在するすべてのものは、ナーダという音の振動から出来ている」という前提のもと、
音の振動・エネルギーを利用して心の苦痛を和らげる目的で行うようになったと伝えられています。

音によって心を安らげたり、また奮い立たせたり。そんな経験はきっと誰にも共通ですね。
音色は意識をより深いところへ導き、心を解放しやすくしてくれます。
余分な力も抜けるので集中するための助けにもなるものです。

 
■ クラス中に流す音楽(CD等)との違いは?
○音楽=音を楽しむために作られたもの。耳からの感覚器官を通して脳に伝わります。

○音のヨガ=音のもつそのままの振動エネルギーを利用したもの。音の波動が直接チャクラやエネルギー体に伝わります。

目的や伝達経路が、主な違いだと言えます。

音のヨガの大きな特徴は、音をエネルギーとして捉え、“音の波動を浴びる” ということ。
そして、それに “自分の内なる音を共鳴させる” ということ。
「音は波動であり、振動であり、エネルギーである、無限の可能性を秘めたもの」
そんな古代の人々の気付きから学び、継承するヨガのスタイルです。

 

 

実際に参加してみました!


■ YOGA SOLUNA主催 『お寺ヨガ&音ヨガWS』
千葉駅前のヨガスタジオ “YOGA SOLUNA”
スタジオマネージャーの川原さんにお話を伺いました。

SOLUNAとは、太陽(SUN)と月(LUNA)、からつくられた言葉。
[YOGA FOR EVERYONE] すべての人のためにヨガがある、との理念を大事に、様々なヨガを伝えています。

今回のkengo先生とのセッションもそのひとつ。
お寺という場所で、『自律神経の働きを意識したヨガ』という座学講義と、
本堂での『音ヨガ』のセット開催。

すべての人の、様々な思いに寄り添うヨガスタジオならでは。
講義にも『音ヨガ』にも、ヨガインストラクターはもちろん、カウンセラーの方や、
自律神経に関するトラブルに悩んでいる方などが、それぞれの思いや目的とともに集まられていました。

今後も、kengo先生によるヨガ解剖学をテーマにしたWSを単発で開催予定なんだとか。
解剖学に限らず、様々な企画が実施されています。要チェックですね!

 
■ kengo先生の考えている音ヨガはどういうものか
kengoさんが用いるのは、クリスタルボウルという、古代から伝わる、水晶でできた楽器。
クリスタルボウルの音色は、性質的に脳波を安定させる作用をもっているそうです。
他にも、自然の音の素材を自ら現地に足を運び、一音一音集めてCDを制作するほど
『音』そのものをとても大切にされています。

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「シャバアサナのときにどんな音が聞こえて来たら気持ちいいかなぁ」というところがスタートだったと語るkengoさん。
ヨガで一番大切にしている瞬間は、静寂や静けさを感じるところだと言います。
「からだがいいパフォーマンスをしているとき、頭の中には静けさもあり、
シャバアサナではからだはリラックスしているけど、アタマは“寝てる・起きてる”のはざまに居る感覚」
その感覚をとても大事にしているそうです。

 
■ どんなことをやるの?
今回参加させていただいたクラスの開催場所はお寺の本堂でした。
独特の凜とした空気に包まれる中での音のヨガです!

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~はじめに~
kengoさんは鍼灸師でもあります。
この日は『自律神経の働きを意識したヨガ』という座学の講義もセット開催。
みっちり2.5hのお勉強のあとの、kengo式・音ヨガ、実践となりました。

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実際に動く前に、体のことを親しみのある雰囲気でわかりやすく説明。
特に交感神経と副交感神経について、参加者さんをモデルに実際に見ながら、
体の形・使う筋肉・効果の違いを解説です。
しっかりイメージもできたところで、いざ!

 
~解剖学の視点から~
まずは大切なストレッチから。
効果的に緩めるため、ひとつひとつのほぐし方に意味があり、
何処をどうしたら緩むのかと説明を交えて始まっていきました。

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その後、呼吸と合わせて自律神経にもしっかりと刺激を与える動きに。
意識をもって伸ばすのか。それとも力を抜いて緩めるのか。最初のお話も思い出しながら動かします。

中盤からは運動量も、なかなかアップ。
kengoさんはキープのときやポーズのつなぎめで、手を叩いて拍を打ちます。
あまり手拍子を用いるインストラクターは少ないのではないでしょうか。
でもこの手拍子が、動きにリズムという一定制を生み出します。
ゆるやかに上昇していく心拍数とも呼応しているかのようでした。

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ポーズの組み合わせにも鍼灸師さんならではの視点が光ります。
特に腎系・膀胱系の経絡のラインに沿って、このアサナはここに効く…その後はこのアサナが合う…
関節の動きが偏ることなく、バランス良く動かされ、血液循環を整えるフロー。
次々と変わるポーズと共に、Kengoさんの誘導のもと、呼吸ひとつひとつを大切に丁寧な動きが続きました。

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~その体感は・・・~
動く中で、様々な体の変化・心の変化がありました。
「吸う動き」「吐く動き」共にしっかりと意識を向けて繰り返すうちに、
段々と、意志と動き、心と体がぴったり一体となるような心地良さが生まれてくるのです。

呼吸量が増えてきたピークの後、その動きを止め、目を瞑り、
じっと身体に意識を向ける瞬間は、こうして動いてきたからこそ得られるもの。
Kengoさんの大切にされている、まさに「静寂」の中にいる様でした。
指先・足先など末端までも血流やプラーナが巡りジワジワとしている感覚は、
「生きている」ということを改めて感じさせてくれます。

 
~お楽しみのシャバアサナ~
最後のシャバアサナでは、クリスタルボウルの音の癒しをたっぷりとを味わいます!

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マットへ横になると、まずどこからか川のせせらぎや自然の音が次々と聞こえてきます。
まるで大自然の中に寝転んでいるかと錯覚してしまうほど、安らかな気分に。
しばらくその地球の音に抱かれていると・・・

一気に意識が深く潜り込んでしまうような、なんとも言えない音が辺りを包み込みました。
それはとても心地よく、緩やかだったり、時に弾むようだったり。

これがクリスタルボウルの音色か…と思いながらも、意識は寝ているのか起きているのかの間を気持ちよく漂っている状態です。
うっすらと意識はありながら別の次元に身を置いているような、とても不思議で心地良い感覚でした。

ふと、自分の体の骨が細かく振動しているような気がしました。
細胞が振動する。まさにそんな感じ。とても繊細な響き。

 

最後に、クリスタルボウルの振動は約1週間ほど身体に残り、
その間もずっと身体は整えられているのだと教えていただきました。

解剖学的視点からしっかりと体を動かし、身体の奥深くから自律神経のはたらきを活性させるヨガ。
そして、クリスタルボウルという癒しの音色で目には見えない部分を整え、
深い安定へと導くKengoさんの【音ヨガ】。
心と体の一体感が存分に味わえる “音に浸る” 時間
kengoさんの音ヨガは、まさにそんな時間。
音のエネルギーを受取り、共鳴するために、ていねいに体を整え、心を沿わせる。
ナーダヨガの理論とも通じる、確かな音のヨガの世界でした。

 

さて、次回はまとめ。
『なぜ、今「音のヨガ」なの?』という根本的な問いに対して、
この経験と理論から得たひとつの考え方を共有します。
(vol.2はこちらから ⇒ http://yogakko.com/news/otonoyoga_2/ ‎

それではまた、vol.2で!

 

■writer・・・aya
■editor・・・yogakko編集部
■cooperation・・・YOGA SOLUNA / kengo

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