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gaijitu

2018年10月31日

小笠原 文

冬の不調は〈概日リズム〉を整えよう

以前、うつ病についてのコラム、「うつ病を知ること・できること」を書かせていただきましたが、
季節性のうつ病があることをご存知ですか?

「季節性感情障害」、または、「冬季うつ病」「季節性うつ病」とも呼ばれています。

西洋や日本では、冬を中心に起こりやすい身体の不調のことを指します。
これは名前の通り、季節が関係していると考えられるようです。

症状として、
・体がだるい
・気持ちが重たい
・ヤル気がでない
・イライラする
・自己否定しやすい
・動きたくない
・哀しさや虚しさを感じる

などの精神状態になり、“うつ病”の症状と似ていますが、冬ならではの違うこともあります。
・食欲が抑えられない
・睡眠時間の増加
です。

なぜ冬になると気分が落ち込むのでしょうか。
その理由はハッキリとはわかっていませんが、日照が関係しているのではないかと言われています。

冬は太陽の出ている時間が短く、気温も低いため外出が少なくなる傾向にあります。
すると当然、
太陽の光を浴びる時間も減り、生気が失われるようにメンタルが弱くなっていくのだそうです。

 

太陽の光の効果


◯ビタミンD生成
太陽の光は「ビタミンD」を生成してくれます。
皮下脂肪にあるコレステロールの一種に紫外線が当たることで、化学反応が起こりビタミンDがつくられます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けたり、免疫力を高めたり、筋力を強化する手助けになるなど、体内で必要な栄養素です。

 
◯メラトニン減少
メラトニンは松果体によって生成される、内分泌腺です。
太陽の光を浴びると、体内のメラトニン分泌が減少します。
メラトニンの働きは、脈をゆっくりにさせたり、体温を下げたり、血圧を低下させるなど、リラックス状態や睡眠へ促します。
そのため、メラトニンが減るということは、活動的になるということなのです。

“朝の太陽を浴びる=メラトニンが減少”から、約14〜16時間には再び分泌するようにセットされ、夜に眠くなるよう準備をはじめます。

ちなみに、赤ちゃんの眠る時間が長いのは、メラトニンが最も多く分泌される時期だからです。

青空
 

 

概日リズム


◯概日リズムの調整
太陽の光は、体内の生理現象のひとつである「概日リズム」を整えてくれます。
「概日リズム」は体内時計の役割をもっています。
※サーカディアンリズム(ラテン語で、Circa=およそ・Dian=日)とも呼ばれる。

朝起きてから夜眠るまでの“規則正しい生活”のリズムを整えます。
これはメラトニン分泌と密接な関係にあり、正常にリズムが刻まれることで、体温や血圧の調整、ホルモン分泌などにも影響を与えるのです。

しかし、そのリズムは24時間ぴったりではなく、微妙に長めなので、ズレていかないように朝起きたときに太陽の光を浴びることが大切です。
明るさにより概日リズムがリセットされ、1日を調整することができる仕組みになっています。

◯概年リズム
1日のリズムではなく、1年のリズムの『概年リズム(がいねんりずむ)』というものもあります。
季節と同じような流れをもっていて、動物の冬眠や、植物の花芽もこれによるものです。
そしてここの分類に、「季節性感情障害」が入ってきます。

1日のリズム(概日リズム)、1月のリズム(概月リズム)、1年のリズム(概年リズム)など、正しくリズム刻むことができるのは、細胞の中にある〈時を刻む“時計遺伝子”〉というものがあるためだということも近年わかってきました。

私たちのからだにはもともと、リズムを整える機能が備わっています。
それを正常に働かせることができれば、同じようにからだも整ってくるのではないでしょうか。
その鍵となるひとつが、日照にあることがわかります。

 

日照を利用する

太陽の光を浴びなかったり、朝ではない時間に起きたりすると、リズムを整えることができなくなり体内機能が乱れる原因となります。

太陽の光は私たちにたくさんのポジティブなエネルギーを与えてくれるだけでなく、
機能が正常に働くように、脳を直接刺激するような影響も与えているのです。

太陽の光を浴びれば交感神経の働きにより活動的になり、日が沈めば反対に副交感神経が優位になることで、夜は1日の疲れを癒し、睡眠という休息へと向かわせてくれる働きもあります。

 
◯改善策
・朝起きたときに、カーテンを開けて太陽の光を部屋にいれましょう。
ここで体内時計をスタートさせることが第1です。

・できるだけ、外へ出るようにしましょう。
たとえ曇りや雨の日でも、真っ暗ではないということは太陽の光があるということです。
少しの時間でも効果は得られます。

 

自然に合わせた生活を心がけることが、生きる力を与えてくれるのではないでしょうか。

電気のない時代には、
日が沈めば人々は眠り、朝の光で目を覚まして活動を始める、という基本的なリズム。
とてもシンプルだと思いませんか?

人も自然も同じです。
自然に同調するように、身を委ねて、流れ漂う心地よさを是非取り入れてみてください。
夜には星たちの囁く声や、朝には大地が活動しはじめる地の声が聞こえるかもしれません。

自然とともに生きるリズムを、お楽しみください。

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小笠原 文
バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 ハタヨガに、音の波動・振動を肌で感じる新しいスタイルのシンギングボウルヨガを主に活動中。ヒーリングや医療分野でも期待されている音の効果を取り入れ、より自然治癒力を促すことを目的とする。 . 全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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