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feelings

2016年6月30日

小笠原 文

感情は、生きています。

感情って何でしょうか。。。
いつもみなさん、感じていますよね。

「苦しい」よりも「楽しい」がいいし、むしろずっと楽しいままでいたい。
そう思ったことはありますか?

感情コラム1

「辛いときこそ笑顔で」なんて言葉もありますよね。
それは、表情を変えることで、顔の筋肉や神経の変化が脳へと伝わり、笑ったときの顔の動きで「笑顔=楽しい」と勘違いし、気分を高揚させるドーパミンを作り出すそうです。

笑顔が人や周りにも大きな変化を与えることは皆さんもご存知の通り、体内の様々な機能の向上にも絶大な効果を発揮するため、健康でいるためには欠かせない大切なものです。

でも、今回はこの「笑顔が生み出すもの」ではなく、
それ以前の「感情というもの」に注目してみたいと思います。
  • そもそも、感情とは何でしょうか。
  • 一体どこからくるのでしょう。
 

◇◇感情とは?◇◇

人間にはたくさんの感情があります。
インドでは9つの基本的感情に分けられるそうです。

○シュリンガーラ (恋愛感情)
○ハースヤ (滑稽な笑い)
○カルナ (悲しみ)
○ラウドラ (怒り)
○ヴィーラ (勇ましい気持ち)
○バヤーナカ (恐れ)
○ビーバッサ (嫌悪)
○アドブタ (驚き)
○シャーンタ (平和)

 

まず、わたしたちの体は細胞から構成されていますね。
その細胞をさらに辿っていくと
細胞 → 分子・原子 → 原子核 → 中性子・陽子・電子 → 粒子 → 素粒子
と、細かく構成され、最後の素粒子が一番小さい物質の呼び名だそうです。
(※それぞれの段階は、他の名称で呼ばれることもあります)

そして《素粒子=エネルギー》と認識されています。
物質的なものと非物質的なものが同等とされた領域
とても細かい世界です。

(下図は“ウロボロスの蛇”と呼ばれるもので、すべてが繋がっていることを表した図だそうです)
感情コラム2

わたしたちの体がエネルギーで出来ているのであれば、心や魂・思考や感情さえも同じくエネルギーであるということは想像がつきますね。

 

【感情とは、エネルギーの摩擦から起こる渦のようなもの】
【何かと何かが合わさり反応し、“新たなエネルギーが生み出されたもの” 】です。

 

しかしまだ、その段階の生まれたエネルギー自体はただの渦でしかありません。
何の色もなく、喜びや悲しみという認識も全く無い状態です。

 

◇◇感情はどこからくる?◇◇

その生まれたエネルギーに自分の中でジャッジを加えます。

性格や嗜好・過去の経験、さらには細胞に記憶されている過去世までも。
自分のもつ全ての記憶と照らし合わせ、どの感情が合うのか当てはめていくという作業が行われているのです。

その作業は、そのときの意識の状態(視点)によって全く違うものになります。

生まれたエネルギーに
「感情を付ける」・「感情を付けない」
このふたつの違う視点を自分で選ぶことができるのです!

多くの場合は自然と「感情を付ける」を選んでいます。
感情コラム
もしも、何か嫌なことが起こった場合
①「嫌だ」と感じる視点。
②一歩引いたところから客観的に自分自身を見る視点。
どちらかを選択します。

 

まず①を選んでみましょう。
せっかく生まれた感情である「嫌だ」を存分に味わってみます。
どんな気持ちか。
思考の変化。心の状態。体のどこが固くなっているか・熱くなっているか。血液の流れ・顔の表情など。
全部を感じ尽くしてみます。

飽きるほど感じ切ったら、次は②へと移ってみましょう。
感覚としては、魂が抜け出て外から自分を見ているイメージでしょうか。
さらにその自分の中の “感情” 自体にフォーカスできたら尚良いです。

②の視点には、感情がありません。
「これに対して自分はこう感じているんだな」と冷静に知ることができます。

さらに感情を掘り下げていくのなら「どうしてこう感じるのか」と、起こった出来事自体に目を向けてみます。

すると、過去の経験・自分はこうしたかったという欲求・イメージ等…いろいろな要因によってそう感じた。ということを見つけることが出来ます。

 

ここでひとつ注意。
その原因を見つけたときについしてしまいがちなのが、
「そう感じている自分はダメ」「○○のせいで」「○○だったらよかった」という否定的考え。
そう思ってしまうと、さらに新たなエネルギーを創り出し、どんどん膨れ上がって自分自身を潰してしまうことがあります。

自分の感じたことは、たとえどんな醜いものであったとしても「悪い」と思うのではなく、ただ「そう思っているんだな」と肯定してあげると、そのうちにその感情は薄くなり不思議と消えて無くなってしまうのです。

 

この行為は、瞑想と似ています。
邪念を消そうとするのではなく、静かに見守り認めること。
やがて心は澄み、清らかに。

感情の観念がないところへ意識体が移ることは瞑想状態の中のひとつの段階なのです。

「マインドフルネス」の瞑想やヨガなどがありますが、これは
今ここ(ニュートラルな視点)ジャッジをしない気づく・ありのままを観察する
ことだそうです。

 

感情はエネルギーの渦のようなもの。と書きましたが、
エネルギーの渦に、わたしたちが色をつけ、それが「感情」というかたちで生まれます。
それに負荷を与えて大きくするのも、
ただ見つめて肯定してあげるのも、自分次第。

いちど生まれたエネルギーは、無視をされるといつまでも消えることなく残り続けます。
自然に消えることはできないのです。

生み出した本人である自分が、母親のようにやさしく見守ってあげるだけで、その “感情という生きもの” は浄化されるように消えていってしまいます。

 

感情が起こること。
それ自体が実は、尊いことです。
生まれているからこそ感じることが出来、体験しているからこそ、生まれるエネルギー。
感情がなければわたしたちは、生きている理由というもののほとんどが無くなってしまうのでは・・・と思います。

「喜ぶ感情」を知って楽しむ。
「怒る感情」を知って楽しむ。
「悲しい感情」に気づいて…。などなど。

感情コラム3

様々な湧き上がる感情は自分が生み出したエネルギー。
その感情はどう変化していくのか。
感情が沸き起こったらどこまでも追いかけ、消える瞬間を見届けてみるのもおもしろいかも。

 

「感情」についての、ひとつの視点でした。

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小笠原 文
【音のヨガ専門講座:https://vende-school.jp/course/unitup_syc/】ハタヨガに音をプラスした、新しいスタイルの「シンギングボウルヨガ」を主に活動中。からだの状態や年齢にかかわらず、幅広い方にもヨガと音楽療法の相乗効果をお楽しみいただけます。 *バンデヨガ・インテグレーション(養成講座)における音のヨガの専門講座『Sound for Yoga(SYC)』創設、講師を務める。 *全米ヨガアライアンス(RYT200)修了、 バンデヨガ・インテグレーション(VYI200)修了、 各種専門講座修了、 シンギングボウルサウンドヒーラー、 yogamusic CD解説ライター .

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