2018年8月20日
romi
まだまだ暑さも真っ盛りですが、、、読書の秋におすすめの本をひとつ。
誰もが知る師匠と弟子の旅物語『西遊記』
このお話、私は知ってるつもりでいたのですが、「思ってたんと違う」というのが正直な感想です。私が知っていたのは、色々大事な部分を削って、短く纏めたお話でした。
今回、読んだのは、平岩弓枝さんによる西遊記です。
1巻の表紙の悟空は、こんなお顔してますが、最後の4巻になると表情もだいぶ変わっています。猪八戒や沙悟浄も、旅の中で変わっていきます。猪八戒なんてもう、別人(人ではないけど)のようです。
単なる旅物語ではありませんでした、思わずウルっときてしまう『愛』のお話。師弟はもとより、家族や友情についてもたっぷり書かれています。そして、『心』についても。
旅の中で出会う人間や妖怪に、ついつい、「その気持ち分かるわー」とか「こういう人知ってるなー」とか呟いてしまったり、様々な言動に「あ、スミマセン」と謝ってしまったり、三蔵の弟子のひとりになった気分で読んでいました。
三蔵が弟子の悟空を信じてあげられずに破門にした後、信じてあげられなかった事を口惜しいと言い、
「…愚かな私の言葉は悟空をどれほど傷つけてしまったことか。…口から出た言葉は消すわけには参らぬのです。人は自分の生きてきた道が気に入らぬからといって後戻りは出来ません。自分に鞭打ちながら、償いの道を歩いて行くしか方法がないのです。」と言うシーンがあります。
現在、反抗期真っ只中の長男に対し、日々思っていること、口に出していること、振り返りました。。。目の前の光景だけでなく、もっとよく見ないといけないなと、強く思いました。
それにしても、思っていた以上に、ピンチには羯諦さんに助けてもらっていたのでビックリ。悟空が筋斗雲に乗る時は、殆どが『神様お願い』という状況です。仏教のお話だからなのか、神様大活躍です。この秋、ぜひ読んでみてくださいね!