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今回のフォーカスは!

「素敵な、男性インストラクター」

3/3  中村尚人 の歩む道に、触れてみる

の歩む道に、触れてみる

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  • 今後のヨガ業界の事、また、ヨガを通して、どんなことを伝えていきたいですか?
 

今後のヨガ業界の事、また、ヨガを通して、どんなことを伝えていきたいですか?

寛容でファジーな「ヨガ」の中で、自分のルーツと立ち位置を知る。

 
[ヨガッコ] ここからは、尚人先生がみるこれからのヨガ業界についてお伺いしていきます。
[ナオト] 僕、ヨガヨガしてないでしょ!今更だけど大丈夫ですか?
[ヨガッコ] 全く問題ないです!すごく勉強になるし、読んでくださっているヨガインストラクターさんたちにも、視野がひろがるきっかけになるお言葉をたくさんいただいていると思います。 どんどん聞かせていただきたいです。
[ヨガッコ] ・・・ヨガインストラクターという言葉が出ましたが、尚人さんにとって、ヨガインストラクターはどういう存在であるべきでしょうか。
[ナオト] ヨガインストラクターってね、広いですよね。とういうか、ヨガ自体が広い。
哲学なのか、動きやからだ、目に見えないプラーナもあるし、心のコントロールというある種悟りのような側面もあるし。
何を、ヨガとしてやるか。どこまで付き合うか。
行き着く先は究極、出家になってしまいますからね。
[ヨガッコ] はじめるときは割と気軽に入れるんですが、フタをあけるとどんどん色んな世界が出てくるのがヨガですよね。
[ナオト] はじめたときは「クラス」という感覚だったと思う。ヨガという世界観ではなく、クラス。

でも、やっていくとヨガはある種「生き方」であることがわかってくる。
インドの宗教や文化的背景は無視できないし、当然哲学も入ってくる。
ということはすなわち、ヨガは「思想」であることを知るんです。
[ヨガッコ] 本当にそうだと思います。そこであえて立ち止まる人もいれば、どんどん深めていく人も。
[ナオト] とすると、「ヨガを伝える」って、イコール「思想を伝える」ってことなの?ってなりますよね。
実際にそれでヴェーダンタを教えるやり方もある。 反面、宗教的なところは一切省いて、フィットネスとして伝えるやり方ももちろんある。
かと言ったら、瞑想や座禅のようなかたちで提示するやり方もあるわけです。

だから、それぞれのインストラクターが、ヨガをどう捉えて、どう出すか。 これを自分で決めていかないといけないですね。
[ヨガッコ] そこで重要なのが、最初にお話されていた、外から感性を育み、自分というフィルタを通して出していくということなのですね。
[ナオト] ヨガはね、寛容なんです。
例えばアサナしかやってなくても、ヨガをやっていると言えるんです。
「ヨガの中のアサナをやってます」でなく「ヨガやってます」って気楽に言える。
でもそれは、本来の使い方とは違う意味で「ヨガ」という言葉を使っているわけなんです。
[ヨガッコ] 確かに、「何ヨガやってるの?」って会話にも違和感がないことからも、本来は膨大なヨガの世界であるはずのものが、切り離されて語られることもアリになっている、ということかも知れません。
[ナオト] 日本独特なのかも知れませんが、概念をあえてファジーにして「なんとなく」でも共通認識として伝わることが、一般化ということだったりします。
だから、実際のヨガの概念はどういうものか捉えてないまま会話をすることになり、話が食い違ってしまうこともあるわけです。

今のヨガ業界はそういう意味で、煩雑だと思います。
[ヨガッコ] ヨガというひとつの言葉からイメージするものが、ひとつではなく、人によって異なるという煩雑さですね。
[ナオト] だから、専門性を意識することは必要だと思っています。
「アサナの専門家」「瞑想の専門家」言っていった方が自分の特異性、プライオリティが出るはずです。 自分のトピックというか、代名詞が必要なんではないでしょうか。
ヨガだけど、自分にしかできないこと。具体性をもって考えてみるといいと思います。
[ヨガッコ] 尚人さん流に言うと、ヨガに関しての自分のフィルタ、そしてヨガの中での役割。
ヨガの世界の中で自分をブランディングしていくことなのかも知れませんね。
[ナオト] そうですね。ヨガはもともと肯定することが基本だし、その上で概念が寛容でファジーだから、そこまではっきりさせなくても生きていけるのかもしれないけど、きっと二極化するよね。
ファジー派とストイック派と。
だからどう自分に取り入れていくのか、考えることは必要だと思っています。
[ヨガッコ] そういう自分にとってのヨガがわかるまでって、人によっては苦しいかも知れませんね。
[ナオト] そう。僕が一番辛かったのは、自分に合う流派を探していたときでしたよ。  ヨガの何を伝えればいいか分からないときが一番辛いんです。
[ヨガッコ] どうやって見つけていくといいんでしょうか。
[ナオト] ルーツでしょうね。みんなの前にインストラクターとして立っているのに、ルーツがなかったらその言葉に本当の自信はもてないはずです。
自分が学んできたヨガ、その系統図を意識してみるといいかも。
今捉えているヨガは、脈々と続いてきたヨガの流れの中でどこのことで、自分が今どこにいるのか。 時間の単位や色んなビジネスに振り回されないで、自分の伝えるべきヨガを見つけて欲しいと思います。
[ヨガッコ] 素敵なヒントをありがとうございます。

最後に、これからヨガインストラクターを目指す人やずっと続けていきたい人へ、何か一言いただけますか?
[ナオト] 色々言っても「とにかくやりなよ」ですね。笑

入り口やきっかけは何でもいいです。そこからライフスタイル・ライフステージと相談しながら、どう取り入れていくか。
これって答えはないですから。フィットネスを否定するわけでもないし、古典がすべてでもないんです。現代に合わせることは必要。
だからこそ、やった中でわかるんです。だから、やってみて?
[ヨガッコ] 経験から感性を磨く、でしたね!
[ナオト] そう。それで、伝える立場になったら、立ち位置を見つけて割り切ること。
色々言っても人間は生物ですから。どうせ食って寝て、動くだけ。
だから、楽しいということは、大事よ。
[ヨガッコ] 絶妙なまとめをありがとうございます。
マルチな視点から、たくさんの気づきあるお話を本当にありがとうございました。
これからのヨガインストラクターに必要な視点、すごく参考になりました。
[ヨガッコ] 尚人先生のみてきた世界、そしてこれから見つめている世界、学びがたくさん。
これからもますます尚人先生のご活躍から目を離せません。 素敵なお話をありがとうございます。
 

次のバトンは、誰へ!?

[ヨガッコ] さぁ、尚人さん。バトンをつなぐお時間になってしまいました。
今回もまた、濃度の高いお話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございます。
このバトンはどこへつながっていきますか?
[ナオト] Satori Śaṅkaraさんへつなげましょう。
[ヨガッコ] Satoriさん!なんだか意外です!尚人さんからみてSatoriさんはどんなお方ですか?
[ナオト] ちょっとファンキーで超昭和な、おじさんギャグを連発するイケメン美容師ヨガサーファーです。
[ヨガッコ] ・・・逆にイメージ湧かないです!笑 どんな方か、お会いするのがワクワクですね。
[ナオト] アシュタンガヨガやシヴァナンダヨガを教えていて、一緒にWSをやったりしています。  一緒にやるときは、彼が右脳、僕が左脳で、バランスがいいんです。
[ヨガッコ] 哲学とか、ヴェーダンダの勉強会なども開催されているようですよね。 また次回も深いお話になりそう!おじさんギャグとやらも楽しみです!

尚人先生、とても興味深いお話をいただき、本当にありがとうございました。 今回の『素敵な男性インストラクター』中村尚人先生でした。
[ナオト] ありがとうございました
 

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■ 中村尚人

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